☆ジャンク度☆
不具合無し
撮影可能
FDレンズのクオリティに迫った39〜85mmF3.6〜7.3のズームレンズ。
既にEOS630の時代なのだが。
レンズはこれだけ伸長する。
操作系は当時の常識的なコンパクトカメラのモノ。
平行四辺形を基調としたスタイリングはEOS600系シリーズを髣髴する。
コンパクトデジカメとしてはAF一眼レフカメラ程の大きさがある。
オートボーイのシリーズはやたらと多いが、スーパーを冠するカメラは幾つかある。普通、ネットオークションでオートボーイスーパーと検索すると、大抵の場合AF35ML(オートボーイ・スーパー)がヒットする。オートボーイズームスーパーという、やたら長い名前はあまりヒットしない。あまり売れなかったのだろうか。
本カメラはキヤノンカメラミュージアムによると、FD(ズーム)レンズのクオリティに匹敵するレンズを搭載を目指したようだ。実際に写り具合は大したものである。オートボーイシリーズの最高峰だと言っていいだろう。しかし、その代わりサイズはかなり大きくなってしまった。本カメラの平行四辺形を基調としたスタイリングはEOS600系シリーズを髣髴させるが、大きさもEOS630並で、もはやこのパクトカメラとは言えないな。本カメラの登場は1989年で、丁度EOS630と同期である。不思議なのは既にレンズはEFマウントの時代なのに、FDマウントのクオリティを意図しているところだ。EFマウントの標準ズームの出来がFDマウントのモノよりも劣っているとはキヤノンも思っていない筈なのだが。
レンズは39〜85mmF3.6〜7.3で、妙に中途半端なレンジである。レンズのパワーとボディのサイズの組合せで最適と判断したのだろうか。8群9枚は当時のコンパクトカメラとしては異例の贅沢な構成である。AFのレスポンスや精度は高レベルで、ボディに余裕があって設計も楽だったのだろうか。とにかく、当時の最強を目指した形跡のあるカメラで、それは達成しただろう。
☆ ☆
オートボーイにはオートボーイS(スーパー)というのもあり、これも高レベルを目指したカメラだ。キヤノンはAF35M(初代オートボーイ)で成功したせいか、オートボーイシリーズの展開は貪欲で、幾つかの実験的なモデルを投入している。本カメラもその一つである。あまり出現率は少ないが、そのマンモスのようなボディを楽しんでいただきたい。