GIANT ATX970 その1(セットアップ編)


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とりあえず、タイヤだけ組んだ状態。


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 何故かフロントホイールは英国式なのにリアホイールはフランス式バルブ。

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 新品同様のセミスリックが在庫にあったので勝手につけてしまう、しめしめ。


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 デフォルトでついていた黒いホイールは幅が狭く、タイヤをはめるのにとても苦労した。


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 苦労して組んだのにチューブのバルブの根元を破ってしまったよ。

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 あんまりはめづらいので銀の幅広ホイールの在庫があったので替えてしまう。


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 ギアはスカスカで調整が必要。


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 ジャンク駕籠の中にカーボン風ファインダーを見つけたので付ける。


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 精悍なリアビュー。


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 いいタイミングで部品取り車が入ったので、行けそうな部品は全て移植する事に。

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 部品取り車のトレールタイヤが残っていたので、デフォルトで付いていた黒ホイールに組んでスペアにする。


 拙僧も全く仕事をしていない訳ではなく、福祉施設でボランティアをしていたのだ。完全な無給と言う訳ではないのだが、まあ、足代と飯代を引いたら手元には残らない。そこの施設は市で管理する放置自転車を払下げてもらい、整備して改めて登録をして売る活動を行っていた。これは中々冴えたビジネスモデルだと思えた。売値は防犯登録込みで1台3500円。これが安いかどうかはそもそもの出来とベースの程度による。やはりお金のかかった物は中古になっても丈夫だ。タイヤやブレーキパットは減っていれば良さそうな中古に交換するが、何せ中古だからばらつきがある。売り方は月に一度仕入れがあり、朝から先着順に気に入った物を選んでもらい、整備した上で引き渡す。新旧タイプを問わず一律3500円だから早い者勝ちだ。但し、工数がかかるのでギア付きは内装3段のもの以外は扱わない。当然、MTBとかスポーツタイプは仕入れの段階ではじくのだ。もっとも、シティサイクルに限り、拙僧が作業に加わるようになってからは外装ギアの物も入れることにした。調整ができるのは拙僧だけなので数は付きに2〜3台程度と限定である。拙僧は不器用な方なのだが、好きで単車やカメラを弄っている(整備しているというレベルではない)ので感覚は身につくのだな。
 ボランティアを初めて数か月経ち、徐々に寒さも揺らいできた頃のこと。仕入れた自転車を並べていると紫のスポーティな自転車が目に入った。いわゆるマウンテンバイクである。正確にはこの種の自転車は細分化されているので正確なカテゴリーは分からないのだが、まあ、拙僧目線ではMTBでいいだろう。フロント3段、リア7段でサスはリジット。GIANTというブランドは自転車に明るくない拙僧でも知っているメジャーなものである。ビビッと欲しくなった。この種の手間のかかる自転車はどうせ部品取りになってしまう運命である。拙僧が拾い上げてあげなければいけないのではないか?丁度、定期的にジムのエアロバイクをメタボ対策に漕いでいたのだけど、暖かくなってきたのだから屋外を走る方が気持ちいいに違いない。早速、自転車を売り物のプールから奥の倉庫に移す。通常業務が暇なときに少しづつ整備して桜の時期までには稼働状態にする塩梅である。しめしめ。
                ☆               ☆
 まずはホイールの状態を見ることにする。黒塗りのホイールは何故かフロントが英国式バルブでリアがフランス式。施設のコンプレッサーにはフランス式のヘッドはないのでアダプターを後で買わなければ。タイヤはフロントがカットスリックでリアがトレールだった。どういう接点具だったの分からないが、状態は良くないので交換する。丁度、新品同様のカットスリックの前後が有ったので替えてしまうのだ、しめしめ。初めの壁は、そのタイヤ交換で、このデフォルトで付いていたホイールの幅が狭いせいかタイヤの脱着がすこぶる困難なのである。プラのタイヤレバーでは折れてしまいそうなので金属の物を使い、思いっきり力を込めた。なのに、組み上げて最後にバルブの根っこにナットを締めた時に締め付けすぎたせいでチューブを破いてしまう。詳しい友人に聞いたらバルブのナットを締めるにはレンチは使わないのだそうだ。それを知ったのは既に3本のチューブをダメにした後だった。無論、黙々と作業をしているフリをしているので、他の方にはばれていない。兎に角、このホイールは手間がかかるので、丁度標準的な幅のホイールの在庫があったので替えてしまうことにした。
 次に手を入れたのはブレーキである。この自転車はカンチブレーキである。ワイヤーを張るのは簡単だったが、片効きの対応ができない。図書館で自転車整備の本を借りたが、やはり細かな調整の仕方が分からないので先の友人に聞く。最終的にはホイールのセンター出しで対応した。
 最も悩ましいのがギアの調整だが、リアは案外ワイヤーの張りとアジャスターの調整でそれなりに動くようになった。問題はフロントでケージの位置などを調整しても1速と2速にしか入らない。まあ、拙僧の使用では問題ないだろうと思って放置する。後は部品箱にカーボン風リアファインダーが有ったので取り付ける。マウントが合わなかったのでシートポストに括り付けたが、そんなもんでいいだろう。
 後はグリスアップで完成、と言いたいところだがチューブをダメにしてしまったので前輪がパンクしたままだった。既に在庫が無いので自転車屋に新品を買いに行くことにした。ところが、体調を崩してしまい1カ月ほど作業が中断してしまう。4月も中旬になってやっと体調が回復し、引き取りもかねてMRワゴンで施設に向かう。ところが、これが返って幸運となった。丁度、分解予定のMTBを引き取ったばかりだったのである。見れば山の残ったトレールタイヤを履いている。こいつを見過ごすわけにはいかない。ホイールごと1セット予備で買おうと思ったのだが、ホイールの状態を見ると歪んでいて使うには支障がある程だ。そこで思い出したのが、拙僧の整備した自転車にそもそも付いていた黒のホイールである。あれならタイヤをはめるのは苦労するが確実に合う。これでセミスリックタイヤを履いたシャシーとトレールを履いた予備のホイールが確保できたのである。パンクしていたと思っていたフランス式バルブのチューブも水槽に通してみたら空気は漏れていなかった。更に部品取り者の方がブレーキパットが残っていたので、これも頂く。ラッキー、ホホホ(^^y。問題は価格だ。施設の正規価格では車体は3500円、中古タイヤは1本1000円なのだが中古ホイールの価格設定はないのだ。施設の責任者に聞くと、作業所のリーダーと相談するように指示されたので、1本500円で商談を纏めてしまう。つまり、山の充分残った予備タイヤ+ホイールを1セット3000円でセシメタノである。細かく突っ込むと中古チューブ代も払わなければならないのだが、無論、気づかないふりをしておくびにも出していない。
                ☆               ☆
 MRワゴンには助手席を前に出したら格納できた。これでメタボ対策&散歩写真用の足が出来たのだ。よくよく調べてみると、この自転車はクロカンモデルらしい。ガス代も惜しい世の中で行動半径を広げる美味いアイテムが手に入って嬉しいなあ。

 

(了:2011/2/24)

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