ニコン RD(ピカイチルポ)について


NikonRD

☆ジャンク度☆
電池蓋破損
撮影可能


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 3群4枚の贅沢なニコンレンズ。

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 AFもかなりあてになる。

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 ペットネームの表記が無いのだが「ピカイチ ルポ」と称するらしい。

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 レリーズボタンを押下するだけのオートショットカメラ。

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 ダイナミックなボディラインがグリップを形成する。

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 樹脂製ボディを隠そうともしないのが時代的。

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 電源は単三型電池2本を仕様。
 電池蓋の破損は本カメラに限らず、特別珍しいことではない。


 1987年3月に登場した本カメラは、ニコンとしては初めてのAFコンパクトカメラである1983年に登場したL35AF(初代ピカイチ)直系の子孫である。そういう普及機に疎いニコンだから初代ピカイチでは4郡5枚と贅沢なレンズを搭載していた。なにせ、ニコンとしては初のコンパクトカメラなのだ。この種のAFコンパクトカメラに5枚のレンズはかなり奢ったモノである。ペン タックスも初のAFコンパクトカメラであるPC35AF−M オートロン2では5枚玉を採用した。伝統的に一眼レフを主体として作ってきたメーカーにとって、最初に投入するAFコンパクトカメラは気合の入ったモノだったのだろう。本カメラに搭載するレンズは3群4枚である。わりと早い段階からAFコンパクトカメラには3枚玉で十分という認識が生まれたから、贅沢だと言えるだろう。
              ☆           ☆
 ネット上でも本カメラの情報は豊富でない。本カメラには「RD」としか記載がなく、該当モデルを検索するのも手間取ったのだが、「ピカイチルポ」というペットネームを持っている。AFコンパクトカメラもかなり合理化が進んでおり、ボディはパコパコした感じでL35AF時代の樹脂に比べても質感が劣る。しかし、樹脂らしいダイナミックなボディラインは好ましい。ファインダーを覗いてレリーズボタンを押下するだけのカメラなのだが、困ったのはフラッシュ発光禁止が出来ないことだ。これは、前線でスナップ奇襲作戦を行う拙僧の師団配備としては都合が悪い。なのでフラッシュ部にアルミテープを貼って、不意の発光を秘匿する工夫をした。尚、電池蓋も破損しており、梱包用セロテープで固定したが撮影という運用に支障は無かった。
 資料に寄れば最短撮影距離は0.95mであり、フォーカスステップは16点。シャッターは1/11〜1/500である。LTWAD(ピカイチテレ)に比べるとあっさりしたカメラだ。ニコンも商売が分かって、安いカメラとしてデザインしたのだろう。「RD(ピカイチルポ)」を踏襲した「RD2(ピカイチルポ2)」というカメラも存在するが、何かしらの継承が存在するのかは不明である。
              ☆           ☆
 本カメラはニコンとしては、かなり頑張って安く作ったカメラだろう。しかし、写りは流石のニコンである。雲天から天候が回復し、複雑に被写体に日差しが当たるシチュエーションでモノクロをつめたのだが、日陰はそれなりに諧調を残し、日向では高コントラストのパリッとした描写をする。プレスト400の実力も効果を発揮したのだろうが、ニコンらしい明瞭なコントラストが楽しめるレンズである。
 拙僧がそういうのが好きなのでプレスト400の現像処理時間を長めにしてパキパキのネガにしたのだが、満足である。悲しいのはプレスト400が終了してしまったので、本カメラにモノクロをつめて不確定な天候化で戦闘的に撮影するのは、今後難しくなるだろう。

   では、撮影結果(奥三河山車祭り編)をご覧いただきたい。

(了:2014/6/8)


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