ニコン ライトタッチズーム140について


LiteTuchZoom140

☆ジャンク度☆
不具合無し
撮影可能


LiteTuchZoom140
 シャンパンゴールドで品のある外装は女性もターゲットにしていたと思われる。

LiteTuchZoom140 LiteTuchZoom140
 筍のように伸びる3.5倍ズームレンズ。

LiteTuchZoom140 LiteTuchZoom140
 操作ボタンは小さいがタッチングは悪くない。

LiteTuchZoom140 LiteTuchZoom140
 電源ON時に自動的に立ち上がるスピードライト。
 添付画像のホワイトバランスがバラバラで申し訳ない。

LiteTuchZoom140
電源はCR123Aを1本使用。
電池蓋のヒンジがパーツ別体なのに注意。

 最近はフィルムカメラは拾わないことにしているのだけれども、本カメラは別件だった。「ニコンライトタッチズーム140」。何がライトタッチなのかはよく分からないけれども、興味を持ったのはシャンパンゴールドの意匠も上品である事。筍のように伸びる望遠ズームが140mmな事。ニコンのコンパクトフィルムカメラとしては末期のモデルな事。そして、それが100円で転がっていた事である。
 方々に傷がつき、幾分疲れた様子の本カメラも、電池(CR123A)を入れたら快適に動いた。フィルムを詰めないと動作確認が出来ない方式なので、ダミーフィルムを詰めると空シャッターも心地よく切れた。シャッター音とショックは殆ど無いがフィルム供給音は甲高く、闇討ちのスナップ撮影には気を使う。このあたりはフィルムコンパクトカメラの限界なのかもしれないな。本カメラのボディシェルはライトタッチの名に恥じないほどお洒落である。また、特徴的なのはやはり高倍率のズームレンズで38〜140mmのズームとは立派。伸ばすとか細く折れそうに見える。これだけ細長いと当然レンズは暗く38mm側でF5.3、140mm側でF10.5である。望遠側は兎も角、広角側でF5.3と言うのは少し暗すぎると思うのだけれども、本カメラは快晴下でもISO400。通常ではISO800辺りの使用を前提としているだろうから文句を言う筋合いには無いだろう。もっとも、拙僧の腕ではISO400を詰めて140mm側で撮影したカットにてブレと思われるアウトフォーカスが確認できたが。勿論、非球面レンズにEDレンズを搭載していることもあって写り具合には問題は無い。というかコントラストが高くよく映る。ボケ味がどうこうと言うのは少しナンセンスだが、140mmにもなると程よく背景もぼける。この種のカメラの宿命として中抜け写真が1〜2カットあったが、歩留まりは良いほうであろう。
 ボディはいわゆるカプセルタイプでシェルを開くとレンズが立ち上がる。焦点制御はワイドなんとかAF方式というようで、つまり1点とか3点とかそういう方式ではないらしい。もっともフォーカスロックは出来るとの事なので、やはり中央重点式で中抜けの少ないような味付けがなされているのであろうな。ファインダー横のグリーンのLEDが点灯するとAFロックがかかるようである。ファインダーには何一つ撮影に助けとなる情報は存在しないが、せめてAFエリアくらい表示してくれるとAFロックしやすいのだけれど、あえてクリアでシンプルなファインダーを採用しているのであろう。最短撮影距離は74cmだが、AF一眼やコンパクトデジカメに慣れた目から見ると、距離計も搭載していないビューファインダーカメラの撮影時の不安と言うのを久しぶりに思い出す。LEDが点滅すると最短撮影距離を割っているのかAFが認識出来ないのだと思うのだけれどもマニアルが無いので分からない。
 起動するとフラッシュも自動的に立ち上がるが、勿論発光禁止にすることも可能だ。ただ、電源を切ると発光モードは忘れてしまうのでスナップにはちょいと都合が悪い。ボディ上部の液晶モニター周辺には小さな幾つもボタンが配置されていて、それぞれの役割を果たすのだろうが詳しいことは分からない。分かるのは各ボタンともオートボーイのような安っぽいゴム製ではなく、樹脂ながらも銀色に塗装されていて高級感を持たせているのが好感を持つ。実際、フィルムコンパクトカメラとしては安い方ではなかったと記憶する。
              ☆           ☆
 本カメラは本当に興味があって、以前、完全ジャンクを掴んでしまったこともある。しかし、所業は無常だ。なにせ100円である。ちなみに、チノンの安2倍ズームコンパクトカメラ(2CR5付き)も、単三電池爆発の完全不動物も一律に100円であった。ちなみにドラックストアのDPEは750円。フィルムカメラ趣味もいつまで続けられるのやら。

   では、撮影結果を見て下さい。

(了:2009/3/14)


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