キヤノン オートボーイテレについて


AutoboyTele

☆ジャンク度☆
不具合無し
撮影可能




AutoboyTele     AutoboyTele
 こんなケースがついて500円。上から見るとオートボーイ3のデザインを踏襲している事が判る。


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 ボディ上面にはレリーズボタンとセルフタイマーボタンのみ。MEボタンの用途は不明、太陽ボタンは逆光補正か?


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 本カメラ最大の特徴である2焦点。ぐぐっとレンズが迫り出す。


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 フラッシュのON/OFFを明示的に設定できるのがありがたい。右は焦点切り替えスイッチ。


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 ソフトフィルター内蔵。電池交換にはドライバーが必要。


 広角(標準)と望遠に焦点距離を切り替える事が出来るレンズを搭載した2焦点カメラは、ズームレンズを搭載するカメラとは別のカテゴリーとしてつい最近まで存在したようだ(今でもあるのかもしれない)。一見、ズームレンズの方が便利に思えるが、結構嵩張るしコストも上がる、何よりF値が暗くなってしまう傾向にある。そこで、比較的レンズの明るい2焦点カメラには充分な存在意義が有るのだ。どうせズームレンズも最短か最長しか使わないではないかとも言われそうだ。
 本カメラのボディはお世辞にもコンパクトとは言えない。なんだか、オートボーイ3に無理やり駆動レンズユニットを取り付けているようでキヤノンらしからぬ気の利かないデザインではある。しかし、撮影を始めると既にオートボーイ3で確立された技術を感じさせる安定した使い易いカメラである事が判る。レンズは40mmF2.8と70mmF4.9の2つの焦点に切り替わる。40mmという焦点距離はのは準広角というか準標準というかイマイチ煮え切らない数字ではあるが意外と使い易い。考えてみればオートボーイ3だって38mmなんだからたいした違いは無いと拙僧は思ってしまう。大抵の2焦点カメラは広角(標準)側のレンズが基で、内蔵したテレコンによって望遠側に切り替わる仕組みになっているが、本カメラも同様の方式となっている。広角(標準)側に比べ望遠側の描写が著しく劣るカメラも存在するが本カメラはそのようには感じなかった。レンズや駆動ユニットをコンパクトにしようと思えば出来ない事も無いだろうから、デザインよりも描写力を優先した設計となっているのかもしれない。
 撮影を始めると意外と作為的な操作が可能な事に気付く。上記の焦点切り替えの他、フラッシュのON/OFFはレバースイッチで明示的に設定でき、ソフトフォーカスフィルターも内蔵している。望遠側でのポートレイト撮影等を想定しているのであろう。キヤノンカメラミュージアムによると「マルチ・イメージアダプター」なる物が同梱されていると記述があるのだが、いかなる代物なのかは判らない。ボディ前面に「ME」と打印された用途不明のスイッチがあるのだが関係があるのだろうか?本カメラの少ない欠点の一つは望遠側に切り替えた状態で電源をOFFするとレンズがせり出たままになってしまうのである。良く判らない機能といい、どうも本カメラはキヤノンらしからぬ詰めの甘さを感じてしまうのだけれども、それゆえ人間が介入する要素があるのだと拙僧は思うな。
 ポジにて試写を行ったが勿論露出は適切であった。36枚中2〜3コマにピントの中抜けが発生したがAFロックをしっかり意識すれば回避できたと思う。巻き上げや焦点切り替え時の駆動音が大きく気になるが年代物のカメラなので致し方なかろう。既に完成されたAFコンパクトカメラである。

 では、作例を見て頂きたい。

(了:2005/11/14)

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