ソリゴール テレオート 135mmF2.8(SRマウント) その1


Petori28mmF3.5
謎の多いソリゴールブランド

☆ジャンク度☆
不具合無し
撮影可能

SOLIGOR135mmF28 SOLIGOR135mmF28
 MCマウントに対応した使いやすいレンズ。
 自動絞りだが、マニアル絞りの切り替えも可能。

SOLIGOR135mmF28 SOLIGOR135mmF28
 印象の薄いレンズなので、再び落札してしまった。
 新しい方はプリセット絞り。

 ソリゴールと言えばビビターと並んだ北米のブランドだと思っていたのだが、ちゃんとWikiで調べたらドイツの商社が所有しているようだ。ということはポルストのライバルなのだろうか。何れにしろ主戦場は北米だろう。知られるところでは我が国のミランダが自社のレンズブラントとして使用していた。ミランダの消滅後、ドイツの商社がブランドを買ったが、ミランダとの技術的な継承は無いのが定説である。フォクトレンダーにしろヤシカにしろポラロイドにしろ、消滅したか民生カメラ製造を止めてしまったブランドを、血脈のないメーカーないし商社が買うのは珍しいことではない。しかし、物心ついたころにはTVゲームがあった拙僧の世代が不思議に思うのは、ソリゴールというブランドが光学設計の覇者であったドイツの商社が買うほどネームバリューがあったのかということだ。ミランダブランドの110判簡易カメラもちょいちょいネットオークションに出没しているから、我々が想像する以上にフォロワーがいるのだろう。現在でもソリゴールの名を冠した会社がドイツにあるようなのだが、HPは工事中だし詳細は不明である。ビビターの高声ぶりに比べるとさみしい限りである。
 Wikiは語源を「Solid」と「Gold」にしていたが、拙僧は太陽の方の「ソル」な気がするな。ドイツに興ったソリゴール社は自社でレンズを製造するというわけではなく、主に日本製のカメラ・レンズ、そのアクセサリーをソリゴールブランドで販売していた。その供給元は我々が知る有名レンズメーカーの多岐にわたる。ビビターやハニメクスと同じ形態だろう。ビビターだと北米にコアな研究者がいて、製造番号によってある程度の供給元を特定できるのだが、ソリゴールの物は見つからなかった。現在、ネットオークションでも頻繁に見かけるブランドであり、決して高い物ではない。ズームレンズなら1円でも入札が無い状態である。単焦点なら売れ行きがあるかというと、135mmは不人気の焦点距離であり、別の個体だがプリセット絞りの物がオートロッコール55mmF1.8と抱き合わせで300円だった。レターパック500で送ってもらったから800円である。ちなみにオートロッコールはレンズは綺麗だったが、絞りが不良であった。なので、レンズは他の絞りが正常の個体に移植してヘリコイドにパーレットのオプターを埋め込んだ。こういう悪知恵が働くようでは、正常な写真表現者への帰り道が分からなくなっているな。肝心のプリセットの個体は、分解痕は有ったものの、とても綺麗で満足のいくコンディションだった。
 新宿のBOXや市場でも1000〜2000円でちゃんど撮影できる個体を確保できるだろう。但し、本当にジャンクの可能性もあるのでチェックは念入りをお勧めする。実際の所、135mmは人気うすなのでMCロッコールだって2000円前後で拾えなくもないのだが、21世紀にあえて素性の知れない我々の知らないメイド・イン・ジャパンを楽しむのもありではないだろうか。無論、落札価格は1180円以下で。21円なら最高だ。



 撮影結果(名古屋散歩編)を見て頂きたい。

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