シグマ 21〜35mmF3.5〜4.2の撮影結果(カラーネガ編)


Sigma21_35mm
Sigma21_35mm
中々、よい面構えの超広角ズームレンズである。

☆ジャンク度☆
無し
撮影可能

 拙僧がシグマと出会ったのは父親が死蔵して腐らせたEOS630にWズームレンズとして付属してたものをボランティアで戦線に復帰した時であった。既に標準ズームはお亡くなりになっており、望遠ズームはカビだらけでソフトフォーカスと化していた。これは光学機器への冒涜である。その後、EOS630はプラクチカアダプターを手に入れてタクマ―の母体となるのだが、大枚はたいて拾い上げた委託物のシグマ28mmが曇っていたりして、シグマとの出会いは幸運なもので無かった。シグマのクモリレンズはコムラーなどと同様にどこにでも転がっていたものである。
 現在はダイレクトイメージセンサーで気を吐く、一眼レフのSDシリーズやコンパクトカメラのDPシリーズで特定のニーズを確立したシグマだが、その昔は安かろう悪かろうのレンズメーカーであった。いや、SAシリーズのような一眼レフカメラも発売していたが、実際のところ誰が買うのであろうかと不思議な存在であった。今の若い連中はニッコール30mF1.8とシグマ30mmF1.4のどちらを買うか真剣に悩んでいると聞くからシグマも株が上がったものだ。価格はライカ判フルサイズののニッコールの方がAPSデジサイズのシグマよりも安いのである。
 今では冒険的な焦点距離のレンズをニコンやキヤノンが発売するのも稀ではないが、かつては28mmを下回るような超広角ズームレンズや500mmをカバーするような超望遠ズームレンズを廉価に提供するのはレンズメーカーならではであった。本レンズも1980年代にして21mmをカバーする超広角レンズを廉価に提供する特筆すべきレンズであった。現在のように12mmをカバーするズームレンズが複数のメーカーから供給される時代ではないのだ。本レンズは1979年に登場した21〜35mmF3.5〜F4を改良したもので、AF時代になっても供給されたヒット作である。ネット上の評価を見ると「使い物にならない」か「一般的な用途であれば充分」に分かれるようである。しかし、「使い物にならない」の方の「学生時代にバイトをして買ったが、写真展用に引き延ばしたらがっかりした。ハッセルのビオゴン38mmを手に入れた今はゴミだ。」という評価はフェアでないだろう。少なくても学生のバイト程度で買えたのである。確かに数値的な性能は大したものではないのだろうが、ジャンク1000円のレンズとしては十分だ。カラーネガでもパワー不足は分かるのだが、モノクロでちゃんと焼いたらそれなりの結果になった。個人的には満足な結果である。
 レンズ構成は12群12枚で最短撮影距離は0.5m。前玉の大きいかっこいいレンズだ。  























 撮影結果(モノクロ編)を見て頂きたい。


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