ペンタックス プログラムAについて


ProgramA
レンズメーカー製ズームレンズが似合うガンダム系デザイン。

☆ジャンク度☆
不具合無し
撮影可能


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 グリップが標準になり始めた頃である。
 ペンタ部辺りはガンダムの影響がみられる。

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 オーソドックスな上面と背面。

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 操作系はM系ペンタックスを継承している。

ProgramA
 セルフタイマーはスライドスイッチ式。
 ペンタックスボディを見分ける電気接点。

 本カメラはジャンクではなくリサイクルショップで普通の中古として拾ったものである。当然、破格な価格ではなくレンズ付きとはいえ4000円くらいした。しかも、そのレンズはジャンクだったのである。ボディには3週間だかの保証が付いたのだが、レンズの不具合を指摘すると「まあ、おまけだと思って」と取り合いもしなかった。真っ当な精神状態なら拾いはしないのだが、以前は優良な漁場であったキタムラで不漁が続いたので鬱になっていたこともあり拾い上げたのだ。更に、拙僧は本カメラをスーパーAだと勘違いして拾っってしまったのである。何とも冴えない出会いであった。しかも、その後にスーパーAは抜群のコンディションの物を2000円で拾うことになる。
                 ☆           ☆
 本カメラは1983年に登場したペンタックス初のマルチモードAE機のスーパーAの廉価モデルである。6種類あった露出モードから「シャッタースピード優先AE」、「TTLオートストロボ(ダイレクト測光式)」、「外光オートストロボ」を省略し、「プログラムAE」、「絞り優先AE」、「マニュアル」の3種類の露出モードを搭載している。また、シャッターの最速は1/1000に抑えられ、フラッシュシンクロも1/125から1/100に抑えられた。それほど撮影に困る機能はグレードダウンしていないが、ボディ上面に配置されたシャッタースピードを表示する小型液晶パネルが省略されたのは寂しい。スーパーAを継承したガンダムルックスは評判は高くないが個人的には好ましい。翌年、ペンタックス初のモードラ内蔵機のA3デートが発売され、翌年改良モデルのA3デートSが発売されてAシリーズは終了している。その後のPシリーズはぐっと簡素化されたルックスでGMのようである。それはそれで好ましいものだが。スペック的には絞り優先AEとシャッター速度優先AEの違いはあれ、キヤノンAE−1プログラムに相当するだろう。ただ、1978年にマルチモードAE機であるA−1を登場させたキヤノンに比べると如何にも足が遅い。Mシリーズでアドバンテージを取ったペンタックスが苦悩する時代に突入したのだ。
 軍幹部のモード変更ダイヤルは「LOCK(OFF)」「AUTO」「MAN(UAL)」「100X」「B」を切り替える。「AUTO」ではKAシリーズ以降のレンズを装着し、絞り位置を「A」に設定すればプログラムAEモードになり、「A」からずらせば絞り優先AEモードになる。拙僧の記憶では電気接点のないKAシリーズより前のレンズでは絞り優先AEができなかった記憶があるのだが、今回Mレンズを装着して試したら露出計がそれなりに変化したので絞り優先AEでの使用は可能のようだ。「MAN」モードではマニアル露出モードになるが、シャッター速度の設定はモード変更ダイヤル横の狭い空間に挟まれた小さなボタンで行う。ボタンの操作は見た目よりしやすいが、ダイヤル式に比べるべくもない。もっとも、このおかげで他の同クラスのものに比べ、ボディ幅を抑えている。拙僧などはマニアル露出による撮影は殆どしないから不満には思わない。ファインダーは見やすいが、シャッター速度を表示する液晶はメガネの拙僧にはファインダーを覗く角度によって陰ってしまう。
 Kマウントアダプターの使用によって様々なプラクチカマウントのレンズを使用することができる。拙僧はユピチェリ9を装着してみたが、撮影は快適であった。
                 ☆           ☆
 子供じみたルックスであるが拙僧は好みである。レバー式のセルフタイマーも感覚的には違和感があるが、プレビューレバーを残すなど通好みである。また、電子化によるコンパクトさも好感触だ。
 イマイチ評価をされていないのは翌年にミノルタのα7000の登場で色あせてしまったからであろうか。以降、ペンタックスのMF一眼レフはひたすら廉価の一歩をたどることになる。

 ユピチェリ(ジュピター)9の撮影結果もご覧頂きたい。

  (了:2010/12/27)

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